2005年はシャトー・マルゴーの真の偉大なヴィンテージです!
まず崇高とされる要素のすべてが整っています。香りのフィネス、優美さ、深みは他に類を見ない品質。これはテロワール独自のものであり、夢のようなヴィンテージ数点にしか認められない特性です。またアルコールの力強さもあります。凝縮性も素晴らしく、2000年、いいえ、2003年にさえ優るレベル!まず、色調にその凝縮性の高さをうかがい知ることができます。前代未聞の力強い色。また、味わいに関しては、並外れた濃密さと余韻を有しています。それでもたくましさがむやみに主張するわけではなく、美味しさや調和が生きています。このバランスの良さは無論カベルネ・ソーヴィニヨン(アッサンブラージュの85パーセント)によるものです。カベルネは、アルコール度数は13度を超す事はなく、それでいて申し分ない熟度に実りました。唯一ブレンドに加えられたメルロ(アッサンブラージュの8パーセント)は、すべて度数が14度に達しなかったものです。
永遠に生き続けるつくりのワインです。最初のボトルを開けるのもさらに数年待つことをお勧めします。(2018年10月)
Margaux
気象条件
平均より冷えた冬によって、発芽は例年の日に比べ一週間遅れた。それから晴れて暑かった春は一定した成長を促し、6月の初旬からまさに去年と同じ日数で素早く開花することができた。素晴らしい天候条件のお陰で、結実は完璧に上手く行ったが、収穫量は、この時既に2004年を下回っているように見えた。なぜなら苗のブドウの房が明らかに少なかった。夏を通して好天でなによりも極めて乾燥した。せいぜい100ミリの雨が5月1日から収穫が始まる前に降っただけだったのだ!こんなことはこれまでなかったのに…。幸い過度に暑いという事はなかった。 2003年におけるこれほどの乾燥の影響がどれほどだったかを殆ど想像できない!しかし偉大なテロワールは、ある部分、この理由で偉大なテロワールなわけだが、自然の猛威を和らげる途方もない能力を持っている。
テロワールは節度と、生み出すワインを特徴づけるバランスの同じ感覚と反応しているようだ。(9月
20日の収穫)