200年、今では300年という時間をおそらく存分に享受してきたヴィンテージ。後にも先にも、ここまで早期に収穫が始まった例はありません。収穫スタートはなんと8月17日!また、1893年は、シャトー・マルゴーにおいて、かつてない最大なレベルの収量を記録した年です!1980年代でさえこれほどの収量には達していません。当時、醸造長は6日間の収穫中断を余儀なくされました。まさかの醸造タンク不足に直面したからです。
シャトー・マルゴー1893年は傑出した品質のワインです。世紀のヴィンテージ(もちろん19世紀の話ですが)と評されました。今日もなお、このワインは驚愕のたくましさとみずみずしさを保っています。どのようにしたらこういうワインができるのか?これほどまでの量の、これほどまでの品質のワインが生まれる...まさに神秘です。この神秘を説明するに十分な情報を我々は持ち合わせていません。
Margaux
気象条件
醸造長の記録を引用する。「3月1日から始まった暑さがブドウの収穫まで続いた。物凄く暑い夏だ。雨が降らない。4月20日にブドウの花の開花。6月21日ブドウの実は色づいた。極端に早生の年で非常に豊かだ」。(ブドウの収穫は8月17日に始まり、9月12日に終わった)