1983

グラン・ヴァン・デュ・シャトー・マルゴー

1983
マルゴーのアペラシオンはこのヴィンテージに関して、なぜここまで劇的な成功を収めることが出来たのか。その理由のすべては解明されていません。これは成功に導く要因についての我々の知識にはまだかなりの限りがあるということを示しています。


マルゴー地区における8月の雷雨は、ボルドー地方の他地域に比べて少なかったように思います。
シャトー・マルゴー1983年はとても偉大なワインであり、ワイン評論家の中には1982年以上だと感じる人もいます。我々はこれらふたつのヴィンテージの誕生以来ずっと、最終的なジャッジを下すことなく、好奇心とグルメの眼差しで様子を伺ってきました。時が経つにつれ、一方がもう一方より美味しくなったり、はたまた逆であったり・・・。
1983年は今、過去20年の中で最もクラシックなタイプのマルゴーと言えるでしょう。香りは十分に進化し、豊かで複雑でよく熟しています。口に含んだ時の印象は、素晴らしい力強さが健在で、みずみずしい風味が全体のバランスを整えています。マグナムはいずれも素晴らしい状態ですが、ボトルに関しては差が徐々に見られるようになってきています。(2018年10月)

Margaux

気象条件

とても雨の多い春に続いて6月は、暑く乾燥した気候となり、開花にとって絶好のコンディションでした。夏は暑く湿気が多く、ほぼ熱帯気候のようなもので、ブドウの成長過程においては厳しい状況となりました。9月10日から収穫の終わりまでは、とても日差しの多い好天に恵まれ、そのおかげでブドウは素晴らしい熟度に達しました。(収穫は9月29日)