ああ、1929年!世紀のヴィンテージとして万人の記憶に残る伝説の年。直後に続く1930年代が本当に惨憺たるものだっただけに、この年の評判はその後すぐであればあるほど益々素晴らしいものでした。すなわち、その後に戦火がやって来たのです。比較対象となるレベルのワインの誕生は1945年を待つ必要がありました。
実際はたった16年の歳月ではありましたが、多くの人にそれは1世紀にも値するという印象を抱かせました。シャトー・マルゴー1929年はボトルの状態にはあいにくかなりのばらつきが見られますが、それでも見事なワインである事に間違いありません。数年前に、何本かを同時に抜栓する機会に恵まれました。およそ3本に1本はすでに飲み頃を過ぎていて、もう1本は状態は良いが少々くたびれており、最後の1本は、とても素晴らしいワインです!筆舌に尽くしがたい、比類のないフィネス。シルクのようになめらかなアタック、味わいは長く、そしてデリケート。至福のひと時...
Margaux
気象条件
暑く極めて乾燥した年。今世紀が始まって以来一番乾燥した年。収穫の間少々雨が降った。その後好天が、収穫の終わりまで続いた。(9月26日の収穫)