１９５３年はシャトー・マルゴーの最高ヴィンテージのひとつに数えられます。テロワールが持つ能力がこれ以上ない完成形で表現されています。比類なきレベルのフィネスと同時に繊細さを兼ね備えており、そして芳醇で、おかげで今もなお驚きのレベルのみずみずしさを保っています。


ブーケは、完璧に限りなく近いじょうたいです。森の下草が香り、花々や赤果実やレザーのアロマと交じり合っています。全体の繊細さはまさに類いまれで感動的です。味わいには適度なひかえめなたくましさを感じ、それが時間とともに進化を遂げて、甘美な風味と柔和さへと、この上ないフォルムへと変化しています。（２０１８年１０月）